ニューフォーク編その2「いきなり、お尋ね者!?」

ニューフォーク:酒場



レイ「アニキ、聞こえるか?」

キリヤ「ああ、聞こえるぜ?お前に買ってもらったこのBSコントローラーってヤツは超便利だな」

レイ「まぁ、こうやって電話をすることも出来るからなw」

キリヤ「で、そっちは何か進展あったか?」

レイ「いや、全然だな・・・そっちは?」

キリヤ「知り合いのトレーダーの仲間が、合流時間過ぎても仲間が来ない、って言ってたな」

レイ「トレーダー仲間が来ない?」

キリヤ「何でも、ここから北東に行ったとこにあるキャンプから来る予定らしいんだけどよ」

レイ「わかった、その人の代わりに俺らが見に行こう」



ニューフォーク:北東方面



レイ「こちらデマーグ、バギー応答しろー」

キリヤ「こちら天才メカニックキリヤ、そろそろのはずだが・・・」

レイ「おい、前方になにか煙見えるぞ?焚き火にしてはちと大きくないか?」

キリヤ「マジだ、嫌な予感がしてきたぜ!?」

レイ「全速で向かうぞ!」



トレーダーキャンプ:内



キリヤ「ひでえことしやがる・・・」


キリヤの呟きがスピーカーから聞こえてくる。

キャンプ内にいる人達が皆殺されていたのだ。

中には女性もいる・・・


トレーダー「お・・・おい、お前ら、逃げろ・・・」


息のあるトレーダーがまだいた。


レイ「何があったんだ?」


そう聞いた瞬間に、テントの中から声が聞こえてきた。


???「ヒャッハー!金に食料、商売道具に水!やっぱトレーダーどもは実入りがいいな!」

トレーダー「く・・・ヤツラだ・・・ヤツラは人狩り師団」

キリヤ「初耳だな・・・」

トレーダー「とにかく逃げろ・・・」

レイ「アニキ、バギーに乗り込め」

キリヤ「ああ?まさかお前にげ「いいから乗り込め、俺の主砲でぶっ殺す」」

キリヤ「たく、熱い野郎だが、俺も同感だ」

人狩り師団「なんだ、テメエラ!やろうどもやっちまえ!」


4人の見た目ごろつきどもが襲い掛かってきたが、こんなザコども、一瞬で終わらせる。


レイ「あの世で後悔しやがれ」

キリヤ「お前、俺の出番まで取ることはねえだろ!?」

レイ「安心しろ、メインディッシュが来たぞ」


更にキャンプの奥から、戦車とそれを取り巻くゴロツキ2名が現れた。


???「ほう、少しはやるようだな。俺がこの隊の隊長である人狩り大隊長だ」

人狩り大隊長「お前らは二つの愚を犯した。まず、俺らを敵を回したこと、次にこの俺様が来る前
         に逃げなかったことだ」

キリヤ「レイ、あいつハンターのビンゴブックに載ってるぞ、賞金首だ」

レイ「おい、兎狩り大隊長さんよ、生かしちゃおけねえな?」

人狩り大隊長人狩り、だ。それはこっちも同じだ、ぶっ殺せ!」



お尋ね者「人狩り大隊長
賞金3000G
データ:西部に本拠地があると言われているならず者集団。
    「人狩り師団」の幹部。
    装甲車に乗って暴れ回っているという噂。



敵戦車からいきなり主砲が飛んでくる。


キリヤ「しまった、タイヤがやられた!レイ、時間稼いでくれ!」

レイ「ち、任せろ!」


俺の副砲でも食らえ!

9mmバルカンが唸り、敵戦車の周りにいたザコを一掃する。

しかし、さすがに敵戦車には効果が薄い。


人狩り大隊長「だはははは!そんな豆鉄砲、俺には効かないぞ!」


戦車の主砲がこっちに向けられる。

回避行動をとろうとした、その瞬間!


かちゃ・・・ボン!

ズガガガガガガアアアン!


いきなり人狩り大隊長の戦車が爆発して、人狩り大隊長が爆発と共にすっ飛ばされてきた。


人狩り大隊長「ぐが・・・な、何事だ!?」

レッドフォックス「あはははは!8輪装甲車が、蹴っ飛ばしたゴミ箱みたいにゴロゴロ
           転がっていった!」

レイ「レッドさん!?なんでここに!?」

レッドフォックス「あースッキリした、見た目より軽いんだね、アレ」

レイ「なんて人だ・・・w」

レッドフォックス「やぁ、少年、こんなとこで何やってんの?」

レイ「むしろ、俺がレッドさんに聞きたいですが・・・ていうか、今一撃で戦車すっ飛ばしまし
   たよね・・・w」

レッドフォックス「うんまぁ、アレぐらい普通だけど、どうやら邪魔しちゃったみたいね」

レイ「いやそんなことは・・・援護ありがとうございます」

レッドフォックス「まぁ、そんなザコぐらいなら少年でも余裕でしょ、頑張ってね〜チャオ〜」


もはや蚊帳の外であった人狩り大隊長の沸点が越えたみたいだ。


人狩り大隊長「テメエラ・・・生身とは言え、俺をみくびるなよ!」

レイ「うるせえ、テメエはここの人達を殺した罪を背負って地獄へ行け」

キリヤ「時間稼ぎにはなったな、こっちは完全に直したぜ?」

レイ「役者は揃ったぜ、Let’s music start!」


BSコントローラーからヘヴィメタルが流れ出し、そして俺自身のエンジンも切り替える。

生身のくせに、こいつ戦車並の主砲を背中に二個背負ってやがる。

アレをまともに食らったらこっちもやばい。


レイ「ま、俺の運転テクニック見せてやるぜ」


デマーグを人狩り大隊長に向かって真っ直ぐ前進させる!

人狩り大隊長が四つん這いになり、背中の主砲を放つ!


ズドン!ズドン!


しかし、その動きに合わせて、ドリブル回避を行う!


キキキキイイイイイイイ!


かわして、横から主砲を放つデマーグ!

しかし、その四つん這いの状態で、ありえない高さまでジャンプしてかわされた!

馬鹿な、数mは飛んでる!?


キリヤ「気をつけろ、レイ!あいつのスペック(身体能力)は人間なんてもんじゃねえ!」


後ろから援護射撃を飛ばすキリヤがそう叫ぶ。

空中にいる人狩り大隊長は、片手に着けてるチェーンソーで、キリヤの撃った9mmバルカンの弾を全て弾き落とす。

こんな化け物、どうやって攻撃すればいいんだ!?

今度は空中から主砲の雨を降らせてくる!

必死に、俺達はかわすが何発か被弾してしまった。


レイ「く、こっちの被害は10%だ!アレをそう耐えれるものではないぞ!」

キリヤ「こっちは、50%越えたぞ!お前と違ってまだ運転に慣れてないからきついぜ!」

レイ「天才ならなんとかしろ!」

キリヤ「任せろ、考えがある。」


スタッ!


人狩り大隊長「ふはははは、ハンターとはこんな程度か!」


そう叫びながら、今度は両手から手榴弾を投げまくってくる!

馬鹿野郎、そんなもんかわせねえよ!w


ドギャンドギャン!


あちこちで爆発が起こり、前もロクに見えない。

デマーグに衝撃が伝わっている、まずいな、熱で装甲がどんどん削られる。


人狩り大隊長「っと、俺からも何も見えなくなっちまったな。油断は禁物だ、この次に視界に
        入ったら殺す」

キリヤ「遅いな、俺はここだぜ?」


キリヤがいつの間にかバギーから降りて、人狩り大隊長の背中に着いている主砲を解体していた!

アニキは、ほんと天才だな!

榴弾が爆発しまくってて、馬鹿でかい音の中で人狩り大隊長も聞こえなかったのだろう。

主砲がジャンクにはやがわり!


人狩り大隊長「テメエ、この野郎!」


右手のチェーンソーでキリヤをぶった切ろうと構えた瞬間、デマーグで突っ込む!

ヅガヅガ!

レイ「よく飛ぶ体だな、本当に」

人狩り大隊長「ぐがあああああああああああああ!」


そう、デマーグで轢いたのだ。


レイ「わりいな、こっちも生活かかってるんだ」


トドメの主砲を何発もぶっ放す。

土煙の中からボロボロになった人狩り大隊長が現れた。

左腕がちぎれ飛び、もはやどんなことされても死ぬだろう。


レイ「大丈夫か、アニキ?」

キリヤ「天才に不可能はないぜ?ま、たまたま手榴弾を投げてくれたから、余計助かったけどよ」

人狩り大隊長「っく・・・ゲボ・・・俺をやるとはたいしたヤツラだ・・・」

レイ「自業自得だな、あんたをこれっぽっちも可哀想とは思わないな」


そう言いながら、BSコントローラーで写真を撮る。


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