ニューフォーク編その1「従兄弟との再会、どっちを連れて行く?」

ニューフォーク



マッキンリー「よーう、ブログを楽しみにしているみんな、元気にしていたか?」

マッキンリー「え、あんた誰って?」

マッキンリー「おいおい、冗談はよしてくれよ、ジャンクヤードでキョウジに会いに行った冒険家マッキンリーだぜ?」

マッキンリー「今日はレイよりも一足先にこの町の事を皆に教えようと思って、俺が参上したってわけだぜ?」

マッキンリー「このニューフォークはな、大破壊前に存在した大きな町の一部分なんだ」

マッキンリー「だから他の町に比べて地面は舗装が行き届いてるし、建物の並びも整った造りをしている」

マッキンリー「この町の北に広がってる砂漠はモンスターも多いし、中には賞金首もいるみたいだぜ?」

マッキンリー「ま、レイみたいなハンターが拠点にしやすい町でもあるんだな」

レイ「なるほどなるほど・・・で、マッキンリーさん、どこ向いてしゃべってんすか?」

マッキンリー「おわ!?レイいつの間に来てたんだ!?」

レイ「大体最初の方からいましたけど・・・」

マッキンリー「あは、あははは、じゃ、俺は行くぜ!またな!」


そう言うと猛ダッシュでどこかに去っていくマッキンリーさん。

一体、誰に話してたんだろ・・・w

さてと、まずはタミオさんの家に行くか。

タミオさんとは、母さんと兄弟関係であって、ちょっとした機会いじりをしている人から見ると神様のような存在らしい。

現に、数多くのメカニック志望の人たちがタミオさんのもとで修行を積んでいる。

見た目は単なるおっさんなんだけど・・・


タミオ宅:一階ガレージ


タミオ「ほいほい、レイちゃん。こんにちは、なのねー」

レイ「お久しぶりです、タミオさん」

タミオ「ニーナから話しは聞いてる、のねー」

タミオ「息子と娘にはもう話してあるから、好きな方を連れて行くといいなのねー」

レイ「え、もうそこまで話しを進めていたんですか?」

タミオ「実は、キョウジちゃんにかなり前から「俺の息子は必ずハンターとして旅立つ時が来る。だから、タミオさん、従兄弟のどちらかがメカニックとして、その時支えてもらえませんか?」って話しをされていたのねー」

レイ「親父・・・w」

タミオ「まぁ、息子のキリヤは基本的に「天才」だから、僕があまり教えなくても気付いたら一人前になっていたのねー、まぁレイちゃんとキリヤは仲良かったから問題無いと思うのねー」

レイ「ええまぁ・・・アニキはああいう性格ですから・・・w」

タミオ「ミカの方も素質はあって、僕の仕事を手伝いながらいろいろ教えてるのねー、こっちは努力家だから、伸びは少し遅いかも?でも、キリヤとあまり大差無いレベルではあるから、ミカでも問題無いのねー」

レイ「ミカか・・・まぁミカとは・・・ごにょごにょ」

タミオ「あはははは、子供の頃に約束してたねー、ミカが覚えてるかどうかはわからないけどねー」


まぁ、タミオさんが言ってる約束は何のことかわからんが、俺がミカと交わした約束は、こうよくあるじゃん?

おままごととかしてたりして、僕が将来旦那さんになってあげるーみたいなヤツ。

まぁ、当の本人は絶対覚えてもいないだろうし、結婚とか興味無いし。

しかし、実際どっちを連れて行こう。

お店のこともあるだろうから、どちらか片方しか仲間にできない。

一人悩んでいたら、二階から誰かが降りてきた。


キョウジ「おー、やっぱりあの車両はお前だったか、レイ」

レイ「アニキ、お久しぶり」

キリヤ「おーい、ミカー、レイが来たぞー」


遠くから走ってくる音が聞こえてくる。


ミカ「わー、本当にレイだー」

キリヤ「まったく、お前も来たんなら真っ先に俺ら従兄弟に挨拶するのが礼儀ってもんじゃないのか?」

レイ「いやぁ・・・今タミオさんとちょっと話してたんだよw」

キリヤ「ということは、その車両からにして、お前ハンターになったんだな?」

ミカ「話しには聞いていたけど、本当になったんだね!」

レイ「うん、まだまだ駆け出しだけどね・・・w」

キリヤ「もちろん、メカニック仲間として俺を連れていくよな?」


どき・・・

やっぱり聞かれると思った。

実際どっちでもいいんだけど・・・


ミカ「うん、お兄ちゃんを連れていくのがいいよ」

レイ「え、本当にいいのか?ミカ」

ミカ「僕はー・・・家の手伝いもあるし、戦闘だと足手まといになりそうだから・・・w」

キリヤ「ん、じゃあミカ、俺の留守番頼むわ」

レイ「じゃあ、アニキ、よろしくお願いします」

キリヤ「はっはっは!何かたくなってんだ!w」

ミカ「アレのことは別に気にしなくていいからねー」

レイ「待て、アレってなんのことだ?」

ミカ「あ、仕事しなきゃ、じゃあ二人ともたまには顔を見せてねー」


そう言うとミカはまたガレージの奥に行ってしまった。


キリヤ「・・・なぁ、お前本当に俺でいいのか?」

レイ「え、なんで今更?」

キリヤ「んー、いやなんとなくな」

レイ「まぁ、いいんだって。それより、そっちのバギーがアニキの車両になるからね」

キリヤ「おー、この俺様の記念すべき最初の車両はこのバギーか」


タミオさん宅で、今後どうするか?などをキリヤと二人で夜遅くまで語っていたら、すっかり夜になってしまった。

今日は泊まって行け、と言うことでタミオさんの言葉に甘えさせてもらう。

キリヤの旅に出る祝いパーティーとレイがハンターになったパーティーをわざわざ開いてくれて、一階ガレージで焼肉食い放題になった。



タミオ宅二階:ベランダ



レイ「たく、アニキは酔っ払うと性質(たち)が悪いなぁ・・・w」


俺はまだ未成年だってのに、酒を無理っくり飲ませようとしてきて、それから逃げ回るのに忙しく、まともに飯なんて食ってられなかった。

まぁ、タミオさんの弟子の人達にも勧められて俺は必死に未成年と言う盾を駆使していたけど。

ミカ「あ、いたいた、レイ大丈夫?」

レイ「あー、ミカか・・・一瞬アニキかと思ってびびった」

ミカ「お兄ちゃんは相変わらずあんなんだからねぇ・・・」

レイ「まぁ、丁度外で涼みたかったしな」

ミカ「実は僕も逃げてきたw」

レイ「やれやれだな」


・・・やたら沈黙が長い。

まいったな、なんか昼のこともあって、気まずいな。

しかし、気になる俺はやっぱり聞いてしまう。


レイ「お前さ、アレって約束のことだよな?」

ミカ「ふぇ?」

レイ「ほら、昼間お前が言っていたアレだよ」

ミカ「ああ、うん、そうだけど・・・覚えてたんだ」

レイ「まぁな・・・」

ミカ「レイがハンターになったら、僕をメカニックとして連れて行くって約束ね」

レイ「え!?あ、ああ、うんそうそうw」

ミカ「どしたの、なんか慌てちゃって」

レイ「いや、そんなことはないぞ、まぁ約束守れなくてすまなかったな」

ミカ「ううん、お兄ちゃんの方が戦闘にも向いてると思うし、僕はこれでよかったんだと思っているよ」

レイ「そっか」


優しい星空が二人を見守りながら、時間は進んでいく。



タミオ宅:外



タミオ「ほいほい、それじゃーキリヤのことよろしく頼むなのねー」

レイ「はい、いろいろありがとうございました」

キリヤ「じゃあ、ちょっくら行ってくるわ」

ミカ「お兄ちゃん、無茶だけはしちゃだめだよ、レイもだけど」

レイ「ハンターに無茶はつき物だw」

キリヤ「まぁ、この天才の俺様がいるから問題ないだろ」


お前が一番心配だ、とこの場一同の心の声が重なったのであった。


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